Peter’s Viewpoint #42
【後半】混雑緩和への提言
本記事は「#41【前半】混雑緩和への提言」の後半記事です。
5⽉29⽇付け電気新聞記事「需給調整市場への供出義務化見送り/エネ庁、市場の混乱回避」に一言!
エネ庁は2026年4月導入予定だった需給調整市場への電源供出義務化を見送る方針を示した。取引時間の短縮やシステム改修が重なり、市場混乱の恐れがあると判断したためである。当面は市場外契約を併用して調整力コストの抑制を図る。一方、同時市場の設計では自己計画電源を除く全電源に応札を求める方針である。さらに制度試行や週間商品の調達費抑制策の検討を進めるとしている。
残念なことに、エネ庁は私が合理的だと思っていた変更の導入を遅らせることにした。前日取引移行と30分ブロック化は、スポットおよび時間前市場の構成と合致し、30分単位の需要家メーターデータのモデルにも適合する。DRやDERなどの小口・柔軟リソースにも対応しやすくなっただろう。エネ庁は「混乱」以外に、遅延の合理的な理由をほとんど示していない。私としては、これらの変更を遅らせるのではなく早期に導入することで、市場の多くの矛盾を解消できると考える。
本シリーズは、業界30年以上の経験を有するスキッピングストーン会長兼CEOのピーター・ウェイガンドによるエネルギー時事コラムです。
スキッピングストーンでは、海外の自由化先行市場で培った知見を基に、電力リスク管理、2024年以降のエネルギー市場動向、システム選定のノウハウ等のホワイトペーパーを作成し、無料で配布しています。ホワイトペーパーページはこちら。

Peter’s Viewpoint #42
