成長する電力デリバティブ市場Peter’s Viewpoint #25

成長する電力デリバティブ市場

金融市場の成長を観察するのは興味深い。最初の数年間は、先物や金融取引全般に対する抵抗感があったように思える。その後、東京商品取引所(TOCOM)と日本取引所グループ(JPX)が、そしてほどなく欧州エネルギー取引所(EEX)が先物市場を立ち上げ、予想通り、ゆっくりと段階的にスタートした。今では、これらの市場がもたらす価値を日本企業が受け入れ、理解するようになり、わずか5年前とは完全に逆転している。

EEXとTOCOMの両取引所は、賢明な軌道修正を行ってきたと思う。これにより、さらなる成長が促され、ひいては海外企業の関与と日本企業による先進的な活用がいっそう進むだろう。

国内電力市場で活躍する企業で、これらの金融市場、ヘッジ、トレーディング、リスク管理の手法をビジネス管理に活用しない企業は、間もなく時代遅れとなるだろう。

本シリーズは、電力・ガス業界30年以上の経験を有するスキッピングストーン会長兼CEOのピーター・ウェイガンドによるエネルギー時事コラムです。

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