Peter’s Viewpoint #26
新たな電力市場に向けた取り組み
1/28付け電気新聞記事「[システム改革検証]制度改革案、年内に検討/エネ庁、新会議体を設置」に一言👇
エネ庁が提案する3つのイニシアティブはすべて、市場の改善と管理のしやすさの向上につながるはずである。FIPが国内の多くの再エネ開発を停滞させていることは明らかであり、これは、企業が温室効果ガス排出量の規制要件を満たすためにPPAを模索する中で、大きな問題となるだろう。
さらに、日本ではJEPXや先物以外の価格指標が長い間必要とされてきた。海外市場でも、ISO(独立系統運用機関)毎の月間価格指標など、中長期の電力取引を推進する価格指標が主要なツールとして使用されている。
最後に、おそらく最も重要なこととして、前日(スポット)からインバランスに至るまでを網羅する同時市場を実現すれば、卸売市場の流動性は格段に強化されるだろう。現在の状況は、トレーディングに従事し、消費者と発電事業者の双方に利益をもたらすために流動性を創出する人々にとって厳しいものとなっている。
本シリーズは、電力・ガス業界30年以上の経験を有するスキッピングストーン会長兼CEOのピーター・ウェイガンドによるエネルギー時事コラムです。
スキッピングストーンは、小売、卸売、トレーディング、発電、送配電、再エネ等さまざまな事業者の海外自由化先進市場におけるケース紹介(成功・失敗事例等)を行っています。米国市場の政治的・経済的見通し、パフォーマンス評価用ベンチマークや調査レポート等にも実績がございます。市場調査(国内・海外)はこちら