LNG/ガス事業、新たな展開へPeter’s Viewpoint #35

LNG/ガス事業、新たな展開へ

私は以前から、日本のLNGの大口購入者は、LNG基地でLNGを購入したり、あるいは配送されたLNGを購入したりするのではなく、上流のガス市場に参加すべきだと考えてきた。上流市場に参加することで、坑口でのガス価格のコントロール、ガスの取引やLNGとして輸出する能力、日本での在庫管理の柔軟性など、いくつかの利点が得られる。私がこの記事の執筆時には思いつかなかった利点もあるだろう。

また、日本のLNGバイヤーがAPACの貨物取引の場でより積極的になり始めていることも、顕著な傾向である。これも、上に挙げた多くの理由から理にかなっている。

おそらく、日本におけるLNG・ガス関連ビジネスの次の段階は、現物ガスと電力とのスワップ契約(トーリング契約と呼ばれる場合もある)になるだろう。 私が予測するもう一つの取引は、スパークスプレッド取引であり、TOCOMのガス先物取引量は大幅に増加するだろう。

本シリーズは、業界30年以上の経験を有するスキッピングストーン会長兼CEOのピーター・ウェイガンドによるエネルギー時事コラムです。

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