Peter’s Viewpoint #28
洋上風力の行方
2/12付け電気新聞記事「洋上風力の価格調整スキーム、公募終了案件も対象」に一言👇
この政策転換は三菱の発表に影響されているのだろうか。その可能性もあるが、いずれにしても良い考えだ。米国やその他の市場のように、経済的理由で洋上風力の開発業者がプロジェクトを放棄し始めた場合、ネットゼロ義務化に大きな穴が開くことになるだろう。
依然として残る問題は、企業オフテイカーによる洋上風力の価格である。私が耳にする数字は、PPAで20円台半ばである。これは、陸上風力のPPA価格よりも大幅に高く、洋上風力より10円安い或いはそれ以下で購入できる1年または2年の固定価格よりも間違いなく高い。
再エネ発電の長期ヘッジに流動性が生まれるか、或いはPPA価格で契約する意欲のある電力購入者が現れるまでは、経産省の後押しがあっても、洋上風力のリスクは依然として高いだろう。
本シリーズは、業界30年以上の経験を有するスキッピングストーン会長兼CEOのピーター・ウェイガンドによるエネルギー時事コラムです。
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