Peter’s Viewpoint #4
イーレックスが示す新時代のスタンダード
8/15付け電気新聞記事「イーレックス、電⼒⼩売事業が急回復/通期⿊字へ構造改⾰継続」に一言👇
他のすべての海外小売市場では、ヘッジを利用して様々な固定価格を顧客に提供するのは当たり前となっている。日本の小売事業者の多くは、この手法の導入が遅れている。
過去数ヶ月間、スポット市場価格が安かったため、小売事業者がヘッジなしで追加マージンを稼ぐことは容易であっただろう。この誤ったマージン確保の意識は、ウクライナ戦争によるLNG価格の高騰により、つい2、3年前まで小売事業者に深刻なダメージを与えていた。そして現在、スポット市場価格を消費者にそのまま転嫁する市場連動型の価格スキームが一般的になってしまっている。
より多くの小売事業者がイーレックスの例に倣い、マージンを確保するためだけでなく、完全価格転嫁型のスキームにおける価格高騰から顧客を守るためにヘッジを利用することを願っている。
ヘッジ、リスク管理、そしてそれらに付随する一連の変革は容易ではないが、生き残るためには不可欠だ。
本シリーズは、業界30年以上の経験を有するスキッピングストーン会長兼CEOのピーター・ウェイガンドによるエネルギー時事コラムです。
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